さて1924年夏。
2ヶ月間の夏休みにはいる久城だが、この短期間では日本に戻れないため、どう過ごすか悩んでいた。
とそこに、アブリルが地中海にいる祖母の別荘へと招待する。
ヴィクトリカにもこのことを伝えようと図書塔を駆けあがる久城。
だが、お菓子を持ってこなかったため、
「手土産の1つも持たずここに足を踏み入れるとは、君も偉くなったものだな久城。下界からお菓子を持ってこい。私が満足するお菓子を見つけるまで何度も何度も。話はそれからだ。」と言われてしまい、ムッとした久城は、
「わかったよ!君に、地中海のお菓子を買ってくるよ!!」と吐き捨て植物園から降りて行った。
久城が降りて行ったあとに、久城に対して色々と言うヴィクトリカだったが、
「雄大な日差しに無駄に焼かれ、皮膚をペロペロと剥くよりも…。ここに…、ここに…、私の隣にいれば…。」と久城がそばにいない寂しさを吐露する。ぺろぺろ
出発当日、汽車に乗り込もうとする久城だが、抱き合う親子の姿を見て別荘行きを断り、アブリルを置いて引き返す。
そのころヴィクトリカは外で読書中。
横になって本を読み、本の重みと格闘中。
そこに久城が現れ驚くヴィクトリカ。
久城から飴細工をプレゼントされ喜ぶ。
そして久城からヴィクトリカ宛てに届いた手紙が渡される。
~以前、日本にいる久城の次兄は頭がいいと聞いたヴィクトリカは
次兄に「5分以内にこの
謎(絵に記されている馬のほかにもう1頭の馬を作り出すパズルのようなもの)を解け」と伝えるように、と久城に言い手紙を出させていた。~
その手紙には、
「『こんなの簡単でちゅよー。3分で解けまちゅたよー。』とその小さな女の子に伝えてくれたまえ」と書いており、ヴィクトリカをムッとさせた。
さらに、
「次兄も、着物を送ってくれた姉も、君のことを小さな子供だと勘違いしてるみたいなんだ。まぁ、君は確かに子供っぽい人だけどね」という久城に、ヴィクトリカは日傘を久城に刺しそっぽを向く。
ふと手紙の隅に姉が書いた文字があるのを発見する久城。
「おにいさまはパズルのことで悩んで夜もお馬さんの夢を見てうなされてね。数学の教授に泣きついて解いてもらったのよぅ。」これをみてクスッと笑う2人。
それから少しして。
木に登り始める久城を見て、感動し羨望のまなざしを送るヴィクトリカ。
が、久城に見られハッと顔を伏せる。
「ソヴュールの夏には、蝉の鳴き声がしないんだ…。」とここで昔の回想シーン。
久城の記憶の夏。それは、いつも父に怒られていた久城を母がかばってくれていたことだった。
「一弥さんはどんな時でも優しいもの。それは強くなければできないこと。一弥さんはとても男らしいわ。」しかし、全てのことから逃げるようにソヴュールに来たことを少し後悔する。
回想シーン終わり。
「君が取るに足りない脳で、これまた取るに足りないカオスを再構成しているようだったからね。」と寝ている久城を起こさずずっと見ていたヴィクトリカは本を置いて立ち去る。ぺろぺろ。
その後再び戻ってきたヴィクトリカは、木に登るが降りられなくなってしまう。
そこに、寮母さんからもらったオレンジケーキを持った久城が来るが、久城に頼りたくないのかヴィクトリカは久城にケーキを置いて立ち去れと命令する。
久城が立ち去った後、木の枝でオレンジケーキをとろうとするヴィクトリカ。
するとそこへセシル先生が通りかかり、ヴィクトリカは息をひそめる。
「おーい!ケーキの持ち主さーん!いますかー!」と大声で尋ねるセシル先生に、ヴィクトリカは葉っぱを落とし存在を知らせようとしたが(あくまで声は出さない)
気付かなかった先生にケーキを全部食べられてしまった。
雨が降り始め、雷もなりはじめる。
心配した久城が木のもとへ行くと、ヴィクトリカはいまだ降りられず雨ざらしになっていた。
受け止めようとする久城をヴィクトリカは飛び降り、
踏む。
ご褒美ヴィクトリカの部屋に戻った久城。
とそこへ覚束ない足取りでお茶セットを持ったヴィクトリカが。
(靴紐さえ自分でほどけない彼女がお茶を入れられることにひどく驚く久城)しかし、バランスを崩してしまいお茶セットを割ってしまうヴィクトリカ。
自分のためにお茶を入れてくれようとしたことに
今更ながら気づく久城にヴィクトリカはテレを隠すため
「久城ー!跪(ひざまず)け!拭くことは許さない!這いつくばって全てを吸引し飲み干せ!!」と命令する。それに半泣き半喜びで
「そんなあああああああ」と叫ぶ久城。
一段落したところで、手紙の続きにあるクイズをヴィクトリカに話す。
(次兄曰く『3秒以内に解かないとおしりペンペンでちゅよー』)その問題とは、
「ジャンとフィルとピエールの3人が山に行った。3人は、3本の丸太を一度に持って山を下りるようにと伯爵に命じられていた。しかし、1人で1本ずつ持とうとすると(丸太が)長くて無理。そこでピエールが思い出したのは、伯爵が『3人で、1人2本ずつ持ってこい』と命じていたことだ。3人は言われたとおりにして無事、丸太を持って山から下りた。はたして3人はどうやって丸太を運んだのだろうか」というもの。
それに対して
「解けた!解けたぞ!一瞬だ!1秒弱だ!私の知恵の泉に不可能はない!」と自慢するヴィクトリカ。
その答えとは…
「こうやってだな…。三角形の形に丸太を置くんだ。そしてその角に、ジャンとフィルとピエールが立つ。それぞれが右手と左手に1本ずつ持って持ち上げる。すると、3人で1人2本ずつ丸太を持つことになる。」(ドラッグして反転して読んでね!)とのこと。
次兄の出した問題をあっさり解いた彼女をほめる久城に、
「だが、認めたくはないが、君は私より高く木に登れる。おそらく、良家の子女ばかりが集まったこの学園に、君より高く登れる者はいないだろう。」と珍しく称賛するヴィクトリカ。
「でも僕の兄たちなら」という久城の言葉を制止し、続けて
「君の兄たちはそれより高く登れるかもしれない。しかしこの学園に彼らはいない。君は出会った頃、事あるごとに言っていたな。『帝国軍人の三男』だと。その口癖はなかなかに不快だったのでね。近頃それを言わなくなったのは褒めてやれる。」と口癖が無くなったのを褒めた。
ちょうどその頃雨が上がり空に虹がかかる。
さきほどのヴィクトリカの言葉を彼女なりの励ましと受け取った久城は、
『明日は街に出て、お菓子を買ってこよう。ヴィクトリカの好きなマカロンがいい。』と考える。
『そしてソヴュールの夏は、蝉の声のしないソヴュールの夏は、ヴィクトリカと2人で…』たまにはこんなのんびりとした回もいいですね。
今回は特にヴィクトリカがわいい。ぺろぺろ。
次も楽しみですねぺろぺろ。

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